ふらごがく

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【Word ワイルドカード】日本語の日付を置換機能で簡単にフランス語式に直す方法【何年何月何曜日→le jour mois année】


こんにちは。ふらごがくです。

多様な人々の生きやすい社会を目指すなかで、最近は仕事で日本語と外国語を併記した書類を作ることも多くなってきました。筆者はフランス語を使って働いていて、1つの書類を作るにも日本語バージョンとフランス語バージョンで2倍の仕事をすることになります。なかでも地味に手間なのが 「○○年○月○日(○曜日)」という日本式の日付を外国語式に直すこと。外国語では、年、月、日を書く順番が日本語とは違うことがあります。

たとえばアメリカ英語では、

曜日西暦

ですが、対してイギリス英語では、

曜日西暦

となり、月と日が入れ替わります。だから外国製の食品の賞味期限で「12/01」って1月なの? 12月なの??のような混乱が起きるわけですね。

さて日本語の日付の書き方は?

西暦年→○→○→(曜日)」

最悪ですね。英語とは順番がかなり違う上に、外国語表記だといらない「年」「月」「日」の漢字が入ってきます。

こういったいらない文字を消したり、月日の順番を変えたりするのって地味に時間がかかるんですよね。ひとつずつコピー&ペーストでもできなくもないですよ。でもめんどくさくないですか? しかも、

延々と手作業でコピペして成長できますか? 

そんなものぐさの省エネ世代のために、役立つTipsをまとめておきました。

というわけで、この記事では Wordの高度な置換ワイルドカードを使って簡単に日本の日付を外国語式の日付に直す方法を解説します。そしてちょっとニッチかもしれないんですが、ここではフランス式の「曜日西暦」の日付表示法を例にします。筆者が仕事でフランス語を使うのが一番多いので。もちろん、ここで紹介するのと同じ考え方で英語式への変換もできますよ。

読者が今すぐ使えるように、ワイルドカードの例文もつけます。ふらごがくの記事であなたの仕事を省力化していってください。

それでは「続きを読む」からどうぞ!

 

【はじめに】「ワイルドカードって何?」なあなたに

ワイルドカードとは、任意の文字列を表す記号のことをいい、文字列の一部分のみを指定して検索することができます。

【出典】

Word ワイルドカードとは? - 市民パソコン教室

ここまで読んで「Wordのワイルドカード……?」という人もいるかと思います。そういう人は

ワイルドカードという言葉を一旦忘れて下さい。

ここでは、

① Wordでは文章の中の表現を検索する機能がある。
② 検索にヒットした文字ををまとめて消したり置き換えたりも出来る。
③ この検索にいろいろな文字列を一度にヒットさせられれば一度に変更できる。

とだけ頭に入れてもらえれば大丈夫です。

この「いろいろな文字列を一度にヒットさせる」ために特定の記号を使います。

仕組みは説明しません。Wordで

 水曜日 3月6日
 木曜日 9月13日
 金曜日 11月5日

(?)曜日 ([0-9]{1,2})月([0-9]{1,2})日

という文字列で検索をかけると、すべてヒットします。
この文字列の意味は「何か1文字の後に曜日があり、続いて0〜9までの数字1〜2コの後に月があり、さらに0〜9までの数字1〜2コの後に日がある並びすべて」です。

そしてこの日付表記を

検索対象:(?)曜日 ([0-9]{1,2})月([0-9]{1,2})日
置換後の文字列:\2/\3 (\1)

で置換すると、

 水曜日 3月6日
 木曜日 9月13日
 金曜日 11月5日

がワンクリックで

 3/6 (水)
 9/13 (木)
 11/5 (金)

になります。曜日が最後から最初に出てきているのに注目して下さい。単にある文字を別の文字に置き換えるだけではなく、要素ごとの順番を入れ替えこともできるんですね。

こうやって、日本式の日付表記をフランス語式に直していきます。以降、ワイルドカードという言葉は使いません。

もしもワイルドカードが何なのか気になって夜しか寝られなくなったら、インターネットには解説サイトが沢山あるのでそっちを読んでください

 

実演

ここから実際に日本語の日付を置換機能でフランス語式に直す方法を紹介していきます。

 

 

例題

今回は例題として

2022年9月4日(日)9時〜14時30分

Dimanche 4 septembre 2022 de 9h00 à 14h30

に変えていきます。

本当は複数のデータでやったほうが一括置換のありがたみがわかるのですが、分かりやすさを優先して1つだけを変換していきます。

下準備

まず、日時表記をを変えたいWordファイルを立ち上げて「高度な検索と置換」→ワイルドカードを使用する」にチェックを入れて下さい。案外これを忘れて「あれ、なんで上手くいかないんだ???」と頭を抱えたりします。

 

変換過程

高度な検索とワイルドカード使用の準備ができたら実際に入力するものと出力を示していきます。

スタート地点はここから。ステップバイステップで見ていきます。

2022年9月4日(日)9時〜14時30分

検索対象:9月
置換後の文字列: septembre 
*septembreの前後に半角スペースを入れる
*各月はそれぞれ置換してフランス語に直していく(…)

2022年 septembre 4日(日)9時〜14時30分

検索対象:(日)
置換後の文字列: dimanche 
*dimancheの前後に半角スペースを入れる
*ここも各曜日はそれぞれ置換してフランス語に直していく(…)

2022年 septembre 4日 dimanche 9時〜14時30分

検索対象:([0-9]{1,2})時〜
置換後の文字列:\1h00-
*開始時刻にも「○○時○○分〜」パターンがある場合、続けて
検索対象:([0-9]{1,2})時([0-9]{1,2})分〜
置換後の文字列:\1h\2-
も行う。

2022年 septembre 4日 dimanche 9h00-14時30分

検索対象:([0-9]{1,2})時([0-9]{1,2})分
置換後の文字列:\1h\2

2022年 septembre 4日 dimanche 9h00-14h30

検索対象:2022年 ([a-zA-Z]{3,9}) ([0-9]{1,2})日 ([a-zA-Z]{5,8}) ([0-9]{1,2})h([0-9]{1,2})-([0-9]{1,2})h([0-9]{1,2})
置換後の文字列:Le \3 \2 \1 2022 de \4h\5 à \6h\7

Le dimanche 4 septembre 2022 de 9h00 à 14h30

 

完成!

ここまで、検索と置換機能を使って日本語の日付を置換機能でフランス語式に変換するのを実演してきました。
この記事を応用してあなたの作業効率を上げてみて下さい。

À bientôt !