ふらごがく

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【海外の反応】PUI PUI モルカーに心奪われたフランス語圏ファンのツイート【原動機付き齧歯類】


 こんにちは。ふらごがくです。

 2021年に公開された日本のストップモーションアニメ「PUI PUI モルカー」。かわいらしいキャラクターとシュールな展開でカルト的な人気を集めました。

 そんな「PUI PUI モルカー」、フランスでも公開されて話題になっています。配信しているNetflixのツイートは35万回以上リツートされ、リプライにはモルカーに心奪われたフランス語圏ユーザーの投稿が多く並んでいます。

 そこでこの記事では、Netflixの「PUI PUI モルカー」ツイートについたフランス語リプライを翻訳・紹介してみました↓↓↓

モルカー大好きなツイートで使われているフランス語の表現も解説していきます。「自分の好きなコンテンツについてフランス語で話せるようになりたい!」という人も参考にしてください↓↓↓

 

 それでは行きましょう。

 

①:2022年 Netflixフランスで「PUI PUI モルカー」が配信

 2022年4月9日、Netflixフランス公式ツイッターが異様なツイートを投稿。

「??????????????????????????」

 そこにはモルカー第一話の動画とともに大量のハテナマークが。驚愕が伝わってきます。

 そしてタイトルのお披露目。

「PUI PUI モルカー、公開中」

 

 ツイートの最後の「dispo ディスポ」というのは disponible ディスポニーブルという語の略で、何かが「利用できる、公開中である」という意味です。この disponible という形容詞は便利な言葉で、「Je suis disponible」=直訳して「私は利用可能である」と言うと、「その時間空いてるよ」とか「行けるよ」、「オーケー」という意味になります。友達と休日に遊びに行く時など、お互いの予定を擦り合わせるシーンで使えます。

 ちなみにこの「PUI PUI Rongeurs à moteur」というフランス語タイトル。日本語だと「ピュイピュイ・ロンガー・アモター」のような発音になり、直訳すると


「PUI PUI 原動機付き齧歯類


になります。語呂が悪すぎて面白いです。

 

②:モルカーに心奪われたフランス語ユーザーのツイート【海外の反応】

 このNetflixのツイートにファンのリプライが続々。

 まずは30代ファンのこの一言。

「全話観てしまった
PUI PUI モルカーはマジで良い
自分は35歳だけどはずかしくない」

 

 大人もトリコにするモルカー。「35歳なんだけど……」という告白が赤裸々ですね。

 この「私は〜歳だ」と「私は恥ずかしい or 恥ずかしくない」という表現は、フランス語だと「私は〜歳を持っている」「私は恥を持っている」となり、「持つ avoir」という動詞を使います。これは英語が「I'm years old」「I’m ashamed」という「である」のbe 動詞を使うのと違っていますね。

 またこのツイートでは「J'ai」→「J ai 」や「 l intégral 」→「l'intégral」など、本来なら ' =アポストロフ記号が入るところが空白になっています。このように、SNSやショートメッセージなどインフォーマルな場面では、フランス語の書き言葉に必須の記号 ' アポストロフが省略されることが多いです。

 この告白に対して励ましのツイートも。

「安心して。
自分は33歳でこの娘たちが大好き😘」

 

 この「安心して」=「Rassurez-vous ラシュレ・ヴ」や「Rassure-toi ラシュ・トワ」といは会話でもよく使います。

 気になったのはモルカーをfilles(フィーユ)=「この子たち」と呼んでいるところ。このfillesは女の子に使う言葉です。モルカーは女の子だった……?

 

 そしておそらくアニメファンではなかった人もモルカーのとりこに。

「気になって観てしまった…
電車ですごいバカ笑いしてしまったわ
疲れてたからか、
このショートシリーズがすごく良かったからか」

 

 電車で、ということはこの人は通勤中に視聴したんでしょうか。こういう周りに人がいるのに笑いを堪えきれないことってありますよね。

 ここで最初の「Par curiosité パー・キュリオジテ」は「好奇心で」といった意味です。この場合だとPUI PUI モルカーを「自分から積極的に観ようとしたわけじゃないんだけど……」とちょっと言い訳っぽく言おうとしています。

 「fou rire フ・リ」の fou は「並外れた、(頭が)オカシイくらいに」という意味で、rire は「笑い」です。合わせて「バカ笑い」というところでしょうか。この fou という言葉、自分をそう言う場合には全然使ってOKなのですが、他人のことを fou と言うとひどい煽り文句になります。

 

「世界で最高の動画。
ネコバスが欲しかったんだけど意見が変わったわ。
モルカー欲しい」

 

 おそらくジブリのファンだった人もモルカーに鞍替えです。「世界で最高の動画」=「Meilleure vidéo du monde メイヤー・ヴィデオ・ドゥ・モンド」です。この表現を覚えているといつでもフランス語で推し作品を布教できますね。

③:まとめ〜オタク構文は海外でも一緒〜

 ここまで、アニメ「PUI PUI モルカー」にハマったフランス語ユーザーの反応を、そこで使われているフランス語を解説しながら紹介してきました。

 いかがでしたか? ふらごがくはこの記事を書きながら「こういう推しを薦める表現、いわゆるオタク構文は海外でも同じなのかも」と思いました。親近感が湧いてきます。

 この記事を楽しんでもらえていたら嬉しいです。それでは、A bientôt !

 

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